映画『インサイド・ジョブ』:ちょっと信じられず、少し悲しく、そしてとっても怒れる!
2011年のアカデミー長編ドキュメンタリー賞を取った映画です。専用サイトへは画像をクリック。(監督:チャールズ・ファーガソン)
<ひとこと解説> 2008年のリーマンショック。世界を、今も続く金融危機や不況に陥れたこのできごとは、なぜ起こりその背後で誰がどれだけ利益を得たのか。アメリカの金融業界と政治の内幕を、その本人たちや経済の専門家たちへのインタビューと、ち密な調査によるデータを使って分かりやすく示している。
<感想など> 自分の会社をつぶした金融業界のトップたちが、責任を取るどころか巨額の報酬を手にして会社を円満退職し、その後は政府の要職に落ち着く。証券のランク付けをする格付け会社は、その証券を売っている金融会社から報酬をもらって格付けをしている。経済を客観的に分析研究していると思われている超有名大学の学者たちが、金融業界からお金をもらって論文を書いている。ちょっと信じられず、これも同じ人間の行為なのだと思うと少し悲しく、そして日々汗を流して働いている大多数のことを考えると、とっても怒れる!
金融業界での報酬の額が、あまりにも大き過ぎて(換算したら月給数億円など・・)実感がわきにくいのですが、格差や相対的な貧困(周りよりも相対的に貧しいという状態)が大きな問題になっている今の世界のことを考えると、この映画の最後の言葉がとても強く心に響きます。そしてこれは、アメリカだけのことではありません。
「相手は大きな権力とたくさんのお金を持っていてとても手ごわい。でも人生には、戦う価値のあるものがあるのだ」
追記(12月30日):もちろん、金融業界の商売も多くの部分は法には触れない仕方で行われているのです。極端な格差を生んでいる原因としては、この「法」やシステム自体の欠陥も大きいのでしょう。ちなみに、2009年のヘッジファンドマネージャー報酬のランク付け記事を見つけました。なんとトップは年俸3700億円。・・・OXOXOX・・・日給10億円ですかぁ。こうなると悲しみや怒りを通り越して笑えますね^^ でも、貧困撲滅などのために日々努力している人たちや、その貧困で苦しんでいる多くの人たちのことを考えると、笑いと怒りが混ざってなんだかにがい><
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